花のように……
力強く、美しく
化粧品は、私たちの命も守っています──、大げさですか?
体内の水分を守ることが、命を守ることにつながっています。人間の胎児は、90%が水分です。その水分もどちらかと言えば、海水に近いもので、海中で快適だった生命体が進化と活動を求めて、陸に上がった時から「生命(いのち)」と「乾燥」との戦いが始まりました。
母親の羊水に育まれて快適だった胎児も、やがて誕生という形で陸上に出なくてはなりません。成人するころには体内の60〜70%、70歳の頃には50%にまで減少します。
死に至るまで減っていく体内の水分を維持し続けるというのは、大変な仕事です。その仕事をしているのが、角質層であり、角質層に一定の水分がないと体内の水分が流出していきます。
角質層のうるおいは、「水分」「NMF(自然保湿因子)」「脂質」の3つのバランス(モイスチャーバランス)によって保たれています。角質層の水分が10%以下になれば、ドライスキンになって「角化」のメカニズムが働かなくなります。
水分の蒸発を防ぐための水分改良剤がNMFであり、フタの役割が脂質(皮質)なのです。
もうおわかりですね。
このバランスを保つのに化粧品が非常に積極的な働きかけをしています。よい化粧品でスキンケアを続けると皮膚の水分蒸発量が減るというデータがありますが、これは角質層の水分保持力が高まることの証明です。
さらによいクリームを塗った肌の部分ほど、グルタミン酸から保湿効果の高いピロリドン酸塩の生成割合が高いという実証もされています。これはアミノ酸の代謝が促されて、保湿成分が生み出されるという皮膚の生理現象に対して化粧品が呼び水的な働きをするということを示しています。
すなわち、「化粧品が人間の生命に深く関わる有用性がある」という証明の1つなのです。
最新情報はこちらでも配信しています